【三密回避】コロナ禍で再注目の音楽フェススタイル

トレンド研究

■新型コロナウイルス感染症の拡大によって、感染リスクを高める「三密」フェスイベントは開催する上でハードルが高い。会場内の人数制限や飲食・アルコールなどの制限、消毒・換気などの徹底した環境整備によって開催されるものも増えてきたが、主催側の収益の問題や参加側の心理的な問題は依然として残っている。そのような中では、従来のフェスに比して三密が回避しやすいフェススタイルが再注目されている。本記事では、2021年の音楽フェス・ライブ参加のための基礎知識と代表的なフェスについて解説する。

キャンプフェス

■キャンプフェスは字面通り「キャンプ」+「フェス」で、広大なキャンプ場などを会場とした音楽フェスティバルである。大自然の中、キャンプもライブも楽しめるキャンプフェスはアウトドア派に人気のコンテンツである。また、郊外や僻地で開催される屋外大型フェスにはキャンプエリアが提供されることもある。なぜなら、大型フェスは複数の日程が設定され、参加者は宿泊施設が必要になる。しかし何万人もの参加者が集結するため周辺の宿泊施設のキャパシティを大きく超えてしまうからだ。中でも特に「キャンプフェス」を標榜するイベントは、キャンプをより楽しむことに重点を置いている。ライブステージ以外にもワークショップやアウトドアアクティビティなど、キャンパーをターゲットとした催しが体験できる。

■広大な土地で開催されるため、他人との距離を確保しやすい特徴がある。

2021年開催の主なキャンプフェス

GO OUT CAMP
静岡県のふもとっぱらで開催

ARABAKI ROCK FEST.
宮城県のみちのく公園北地区で開催

ACO CHiLL CAMP
静岡県の富士山樹空の森で開催

hoshioto
岡山県の葡萄浪漫館で開催

RISING SUN ROCK FESTIVAL
北海道の石狩湾新港樽川ふ頭横で開催

FUJI ROCK FESTIVAL
新潟県の苗場スキー場で開催

サーキットフェス

■サーキットフェスは、1つのフェス・イベントが近隣の複数会場で開催され、開催中は会場を自由に巡回できることが特徴。街中にあるライブハウスが会場になることが多く、周辺の飲食店なども巻き込んで1つのエリアとして開催されるため、野外フェスに対して「街フェス」と呼ばれることもある。野外フェスのステージのようにサーキットフェスも同時間帯に複数アーティストがライブを行うため、参加者は目当てのアーティストのタイムテーブルに合わせて会場を行き来することになる。

■多数のアーティストと参加者が一箇所に集まる大型フェスと異なり、各会場に分散されるため比較的、人数コントロールがしやすい。しかし、屋内ライブハウスでの開催になるため、収容人数制限を設けて開催されることが多い。

2021年開催の主なサーキットフェス

でらロックフェスティバル
愛知県(新栄・栄・大須)のライブハウス15会場で開催

NOZFEST
大阪府(アメリカ村)のライブハウス6会場で開催

KNOCKOUT FES 2021 spring
東京都(下北沢)のライブハウス12会場で開催

LUPINUS ROCK FESTIVAL
東京都(下北沢)のライブハウス10会場で開催

複数ライブハウスでのパブリックビューイング

■コロナ禍で利用される機会を失ったライブハウスを救う意味合いが強く、また、PCやスマホの画面上での視聴では満たされないライブハウスファンのために編み出された手法。ライブ配信(もしくは収録した映像)を複数のライブ会場で上映する。アーティストはステージ上にはいないし、参加者同士もある程度距離を保って視聴することになるため、普段のライブ体験とは一線を画すが、地方から遠征する必要がなく、自宅では再現できないライブハウスの音響で演奏が楽しめる。

主なパブリックビューイングライブ

LFLH re-union
2020年に開催。ACIDMANMAN WITH A MISSIONサンボマスターがそれぞれ実施。